中国茶的日々

2005年に上海田子坊で中国茶の店『臻茶林』を始める。北京南鑼鼓巷、浙江省烏鎮、江蘇省天目湖に支店。

ニートがこれからの日本を担う

 例えばニートやミッシングワーカーという問題、 彼らは資本主義のシステムからはみ出した人たちですよね。 金もないのに働かない! でもそれはその人たちが資本主義に洗脳されていない、あるいは違和感を感じている、 そうとも言えませんか。

 資本主義は価格競争に勝つために永遠にコストダウンし続けなければならない。 いつまでも貧困地区を探さなければならない。 地球上がみんな豊かになったら資本主義は成り立たないので、 新たに貧困地区を作らなければならない。 あるいは貧困層を作らなければならない。

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ボーダーレスがエネルギーを減らす

 少なくとも自分の子供の頃までは、生活の中に四季があった。

 春はいちご、春の訪れを感じる山菜が食卓に出る。夏にはきゅうり、トマト、桃、スイカなどが時期になると出てくる。汗をかきながら塩をふって食べるスイカは最高だった。昼の時間が長くなり、外遊びの時間が延長された。秋といえば梨、栗、冬になればミカンとリンゴ。

 今は栽培技術も保存方法も格段の進歩を遂げたことで、あらゆる季節のものがいつでも欲しいときに手に入れることが出来る時代になった。

 これは季節のボーダーレスだと思う。

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今いいなと思ったけど、それなんだっけ?

明るい雰囲気で令和が開けました。

これまでは御崩御に伴う元号刷新だったのでなんかしめやかに改元されてましたが、

退位も即位もご健康のうちに行われた方が気持ちよく新元号を迎えられます。

 

上海の地下鉄に乗ると、みんな俯いている。

中には目に涙を溜めていたり、ニヤニヤしてたり、指を頻りに動かしたり、虚空を見ながら話してたり。

 
空き時間を利用してスマホで好きなドラマを見たりゲームをしたり、
上手く時間を使っているようなつもりでいますが、
あの瞬間ってそこにいながらそこに居ない。 続きを読む

2019年旧正月のお寺参りin上海

2019年が開けました。

中国は元旦に新年の挨拶をしますがそれは予行演習みたいなもので、

本番は旧正月。

今年は2月5日が旧暦元旦でした。

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上海の七宝寺。龍華寺など有名なお寺に比べて参拝者が少ないのでここ数年年明けのお参りはここに行きます。

そして今日は旧暦1月5日。財神(商売の神様)の誕生日とされており、参詣者が多い日です。

まず、境内の売店でお線香やろうそくを買い、本堂の前の焼香所にお供えします。

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日本の民主主義は死んだか?

「政府は国民の親でないのか」翁長氏妻、ゲート前で憤る(朝日新聞デジタル) - Yahoo!ニュース

 

スピーディーな中国の一党独裁をみていると、

日本は何をするにも遅いと感じていましたが、

(悪いところもいいところもあります)

最近は外国からの安い労働力を受け入れる法にしろなんだか早すぎるんじゃないかと思う。野党じゃないけど、今ある問題を十分に討論しないでとりあえず受け入れましょうとか、中国を模倣してるのか?

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氷河期は始まっている

お題「最近気になったニュース」

今日本に帰ってきて、故郷の町の変貌ぶりに改めて感慨深く思いを巡らせているところです。
 
稚内は漁業の町で、
今をさること30年以上前、200海里のあおりで漁業が衰退を始めました。
減船の代わりに国から出た補償で水産会社が建てた大きなホテルがいくつか、
そのホテルの一つが今月5億円の負債を抱えて倒産。 続きを読む

中秋の所感 食べるのは今!

夏は疲れる。

ご飯たべるのも、息をするのさえ、体力を消耗する気がする。

エアコンの中にいても一時的には堪えられるが、気休め程度。

生きているだけで疲れるから積極的に何かをやるという気になかなかならない。

 

冬眠する動物がいるのは知っていたけど、

植物には夏眠するのもあるんです。

夏に成長しない。

涼しくなるとまた元気に伸びたり花を咲かせたり。

まあ他人が寝ているうちにガンガン伸びる植物もいますが。

なんか人間と一緒ね。

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2018年5月 庭に咲いている花たち (上海自宅)

はまなす〜!

上海のうちの庭にも咲いています。

故郷北海道の海岸にもありました。

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2週間くらい前に花市場で買って来ました。

コツは日当たりと水やりです。

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託老所

 すでに中国も今後急激にやってくる高齢化社会を見据えて動いているようです。

中国の都市部はほぼ集合住宅で、いくつかの棟が集まって「小区」といういわば町内会のような単位を構成します。
上海市徐滙区のある小区の入り口に「託老所」なる場所があり、リコッキョウさんが訪問したというニュースがありました。

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中国と日本の”うち”

日本語で”うち”というのは必ずしも家のことだけではない。

「うちのほうでは」自分の故郷を指すし、「うちの会社」「うちの学校」を意味する”うち”例えば「うちにはそういう人はいませんねえ…」などは自分の所属する共同体を指す。

目に見えない境界線があって、その線から自分側は”うち”、それ以外は”ほか、よそ、お宅”などになる。

 

中国でもその境界線はあるし、うちとそとの区別は日本より強いように感じる。

うちのつながりはより強く、そととの関係はより排斥的になる。

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福建人が中国国内でも嫌われている件

以前から日本で犯罪に関わる人が多いと嫌われている福建省出身者。

 

私は個人的にはなに人はどう、という十把一絡げのものの言い方が嫌いです。

中国人に「日本人はこうこうだ」と言われたり、こちらにいる日本人が「だから中国人は・・・」というのを聞いたりするたびに、日本人だって人によってはそうじゃないと思うし、中国人だってそんなのばかりじゃない、と思うからです。

日本にだって時間にルーズで言い訳上手で責任転嫁ばかりしてうそついて人を騙して自分のことしか考えない人、いますよね。(在中駐在日本人の中国人評価はこんな感じが多いです)

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乗り捨てレンタサイクルが上海にできました

上海には以前から自転車シェアシステムはあった。

街の各地に専用の駐輪場があり、規定時間内であれば無料で自転車を利用できる。

観光地だけでなく地下鉄駅のそばやビジネス地区、居住地区などにも設置され、

出勤退勤の際の自宅から地下鉄駅まで、駅から会社まで、シェア自転車が無料で利用できるサービスは上海だけでなく中国の至る所にかなり普及していた。

 

しかしそれは駐輪場が利用しやすいという条件でのことであり、

初めと終わりは必ず指定の場所に行かなければならずそのため利用する人は限られていた。

 

ところが最近はなんと、乗り捨て可能なシステムができた。

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九星市場の終焉—カオスが駆逐されて行く上海

ついに来たXデー。

九星市場は上海最大の、おそらく全国規模でも有数の建材市場。

2㎢くらいの敷地にびっしりと店が並んでいる。

中にはホテルレストラン用品市場、食料品市場、お茶市場、照明や内装、家具、家をたてたり買ったり店を開いたり、そういうときにここにくれば何でもそろう市場。

取り壊しの声を聞いて数年経ったが、ついに期日が確定した。

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六、四国遍路の旅(13)橋の下

鶴林寺についたのは夕方だった。

午前中はふもとの遍路宿で障子を張らせていただいた。

金子屋さんといって、明るい笑い声が外まで響いてくるようなお宅だった。

そこを出てわずか4キロの上り坂だが、30キロの荷物を背負っての道のりは厳しく、2時間を要した。

 

重い荷物もいいところはある。

荷を下ろすと途端にスーパーマンのように空を飛ぶ心地になる。

竹ぼうきをお借りしてタタターッと階段を三段跳びで駆け上がっても汗もでない。

ササッと掃いて山を降りた。

 

次の太龍寺までは谷をひとつ越えて行く。

そろそろ寝るところを探さねば。

 

谷底につくと村はあるが店がない。

大きな橋に出た。

日も暮れてしまった。

今夜は橋の下で寝る。

雨も大丈夫だろう。

 

夕食はジュースとカンパンと梅干し。

口の中でボソボソになり,あまり食べられない。

空腹のままだが、もう寝よう。

 

昔、故郷の稚内の空で、よく人工衛星を見つけた。

今夜は月がない。

たくさんの星の間を緑と赤の光を点滅させながら飛行機が飛んで行く。

流れ星がいくつか見えた。

空よりも周りを囲む山が黒く、川の音と虫の声とが絶えることなく聞こえてくる。

夜の空気はもう秋になっている。

昼はまだまだ暑いのに。

 

気がつくと山の上に満月を過ぎた月がある。

月影とはこんなに明るいものなのか。

 

そのうち霧がかかって来たのか星も少しづつ減ってゆき月もどこかへ行ってしまい、周囲の音も遠のいていった。

 

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