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中国茶的日々

2005年に上海田子坊で中国茶の店『臻茶林』を始める。北京南鑼鼓巷、浙江省烏鎮、江蘇省天目湖に支店。

シェアリング時代

時代は急速にシェアリングに向かっている実感。

今回宿泊先を決めるのに利用したairbnbも、基本は自宅の空き部屋を提供して旅行先の他人の空き部屋を利用するシステム。ルームシェアの世界規模ネット版ともいえる。

uberは空いている車と時間を使って客をのせる、広い意味でのカーシェアといえる。
ただ商業色がちょっと濃い。タクシーより便利に、安く、ということで既存の業界に競合する。

ルームシェアやカーシェアは実社会でもネット社会でも確実に進んでいる。

 


今回宿泊した加賀山中温泉の旅館、規模の大きさと旧態依然としたサービス、客も従業員も平均年齢60歳を超えている現実、利用客の少なさ、まるで氷河期を迎えた巨大恐竜のように感じた。

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自然環境は素晴らしい、渓流沿いの露天温泉につかりながら蛍が見られる温泉宿。

 

ただ、いくつか気付いた点を上げると、
二人で宿泊するのに20畳ぐらいもある部屋、さらに使い道のわからない4畳半の部屋もついている。仲居さんに聞いたらこれで一番小さな部屋とのこと、豪華さの演出も私には無駄にしか思えない。
食事は夕食朝食と部屋まで運ばれる。部屋でゆっくりくつろいでとの気遣いと思うが、
料理の量が半端じゃない。
私でも食べきれないほどの量、これが高齢者にも同じものが出ているのだから、恐らく半分以上は捨てられることだろう。
高齢の仲居さんが一人で運んできていったん戻り、揚げたての天ぷらを持って再び参上する趣向。食べきれない料理を前に贅沢な時間をお客様に堪能してもらうのがホテルの使命であるようだ。

洗い物したり配膳する係の人も恐らく目がよく見えないのだろう、スプーンやお皿が汚れたままお膳が運ばれてきた。

 

値段は、温泉旅館ということで一泊一人1万円前後から、2~3万円台くらいの間。
これだけ巨大な施設にこれだけのサービスを提供するにはこのくらいの料金は必要最低限だろうと思う。
ただ客が少なすぎる。今こんな温泉宿に泊まりにくるのは定年退職で時間もお金もある団塊の世代以上の高齢者のツアーしかない。

部屋はでかいががらんとしている。
床の間にはかけっぱなしの軸はあっても一輪の花を飾る体力も気力もすでにない。
実際につぶれてもう3~4年経つという巨大ホテル『百万石』がもの言わず温泉街を見下ろしていた。

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(恐らくバブル期から毎日演奏しているであろう自動ピアノ。か弱い音色が積年の疲れを奏でているように感じた。)

 


もう巨大建築や巨大組織の時代は終わった。
これからは目の届く、身の丈に合った施設や組織の時代になる。
ホテルもマンモスではなく、氷河期に対応できる小回りのきく生き物じゃないと厳しい。
オーナーが自分の思いを具現化でき、目の届く範囲で管理ができる建物やシステムが主流になるだろう。
そこでいかに個性的な空間や気持ちのよい空間を作り、その居心地の良さをシェアという形で客と共有する。

 

ホテルだけじゃない。
カーシェアも日本では現実に自分の車を空き時間に必要な人に提供するというプラットフォームが既にある。
車をより個性的に装飾してレンタカー業界とは違うマーケットを狙えそうだ。
トヨタも日本ではカーシェアのノウハウがないと遅れをとるということで、
某パーキング会社と提携して電気自動車のお気軽乗り捨てレンタカーを始めるとのこと。

例えば映画館や野球場などもある会社に登録して空き時間をいろいろなイベントに使ってもらえるよう手配する、そんな新しい空間シェアの会社もできたようだ。
レンタルといえば貸衣装は昔からあるが、最近は仮想恋人のレンタルまである。
時間いくらで性のサービス以外は恋人と同じような時間を提供してくれる時代。

 

今後あらゆる分野でシェア化が進んでいく。
その時代の変化をしっかり見極めながら進路を決めないと時代に取り残されてしまう。