中国茶的日々

2005年に上海田子坊で中国茶の店『臻茶林』を始める。北京南鑼鼓巷、浙江省烏鎮、江蘇省天目湖に支店。

2016-09-01から1ヶ月間の記事一覧

六、四国遍路の旅(10)柳水庵

こんな山奥、てっきり無住の庵と思い込んでいただけに本当にびっくりした。 庵の濡れ縁にお邪魔してお茶をいただく。 熱いお茶、凍てつくほど冷たい和菓子、なんと心憎いもてなしであろうか。 千利休の伝えた侘び寂びをこの山中で体験しようとは・・・ 本当…

六、四国遍路の旅(9)苦しいときは声を出す

この旅でいつもハッとすることがある。 それは出会った方々の人に対する心遣いが隅々まで行き届いていることだ。 「お接待」 耳慣れない言葉ではあったが、この言葉の意味を行く先々で思い知らされた。 この日偶然おヒゲさんとメガネさんと一緒に宿し、翌日…

story3

幼稚園の始業の鐘が鳴ってしばらくして、拓也は意気揚々と教室に戻ってきた。 「拓也君、何してたの?」 拓也は得意になって先生を遊具保管場所へ案内した。 休み時間、仲間と積み木遊びをしていた拓也は始業準備の鐘を合図にみんなで片付け始めた。子供の頭…

六、四国遍路の旅(8)お坊さんと

翌日、午後三時くらいには後片付けも終わった。 おばちゃんたちとも今日が最後である。 昼休みにはやっと気が抜けたのか、おばちゃんたちのカラオケ大会が始まった。 お鉢が廻ってきては大変と、そそくさと退散した。 夜は、僕の他に若いお坊さんが二人泊ま…